どうしょうもないとき
どうしょうもなく淋しい夕暮れは
アナタと観たこの夕日の
代わること無い柔らかな赤を
瞼の裏に受け止めるの
そうしたら
アナタに口付けをされているような
気持ちになれるから
どうしょうもなく淋しい夜は
アナタと観たあの星を
指で擬って目をつぶるの
そうしたら
アナタと手を繋いでいるような
気持ちになれるから。
どうしょうもなく淋しい朝は
アナタと歩いたこの朝靄の
肺も濡れるような空気を吸いこむの
そうしたら
アナタと一つに溶け合ったような
気持ちになれるから
1997-1999 創作
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