ガラッパ

ガラッパ
2003年初夏 創作
姫苺
姫苺

薄暗い森を歩いていると、何処からとも無く陶器をかちあわせるような音が聞こえてきます。日本古来から「妖怪」に属してきた「河童(かっぱ)」ではなく、「ガラッパ」の声でござります。ガラッパは、心の綺麗な人間にしか行くことのできない、ガラッパ森の、ガラッパ沼に住んでおります。
ガラッパ沼の水は、いつもキラキラ光っております。綺麗な水だなーと、飲用したりしてはいけません。
 恐ろしく大きく成長したアオミドロが、光に透けて光っているだけなのです。周りに立ち込める甘い空気は、『ミワクカサタケ(毒)』の胞子でございます。
 健康な人でも、ガラッパ森には10分もいられません。現在、ガラッパの生態は謎のままなので、瘴気マスクの開発が急ピッチで行われております。ねぇユパさま。

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